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日本がスマトラ震災を真剣に学んでいたら、311でもあれほどの犠牲はでなかっただろう・・・

  • sutoband
  • 2014年3月11日
  • 読了時間: 2分

311もついに3年目になった。とってつけたような復興の明るいニュースに疑問を感じないわけにはいかない。それにしても、日本が2004年12月26日に発生したスマトラ沖大震災の被害実態を正確に把握し、新たな対策を、いや基本的な対策でも、しっかりととっていたら、あれほどの犠牲と地域社会へのダメージは避けられたのではないかと思う。M9.1の地震そして津波に襲われたバンダアチェの街は、それこそ海岸から数キロ先の山すそまですべて津波でまるでサンドペーパーをかけられたように消滅していた。沿岸の村はすべて壊滅状態となり、全滅した村もあった。写真はそうした全滅した村で、奇跡的にたった一人だけ生き残った子供である。涙をこらえる周囲の大人の中で、まるで超然としているかにすら見えた子供のつぶらな瞳を思い出す。被災者は口々に「海は恐ろしい」「もう二度と魚は食べない」と言っていた。

インドネシアだけで20万人近く、要するに日本の311の十倍の犠牲者をだしたスマトラ沖震災だったが、日本は何一つ本格的な対策をとらなかった。実は小生は海岸に位置する原発や「もんじゅ」を視察した際、かならず津波の危険を指摘した。電力会社の対応は、防波堤があるとか、10メートルまでは大丈夫だ...なんて木で鼻をくくったような、「何を素人の政治家がいうか」という表情がありありだった。「そうじゃないんです、津波は斜面を信じられないスピードで30メーターも駆け上がるんです」といくら説明しても、無視された。東北・三陸はこれまでにも何度も大被害を受けた地域だ。それがスマトラ震災から何も感じず、何も学ばず、多くの避けられた悲劇を生み出した。復興はなにより急がなければならないが、無策や不作為の責任もしっかり追及すべきだ。地震、津波や火山噴火のリスクから、そして次の大震災の発生を我々は避けることができないのだから。

 
 
 

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