戦艦ミズーリはなぜパールハーバーに在るのか(1)

戦艦ミズーリ(アイオワ級BB53)は太平洋戦争末期に就役し、沖縄戦他北海道や日立での艦砲射撃に参加した。その後、巨額維持費が無駄とと批判され、巨体をもてあましながら生きながらえて、第一次湾岸戦争にも現役参加し、クウェートでフセイン軍陣地に艦砲射撃や巡航ミサイルを発射するなど、効果的な攻撃でというよりアメリカ海軍の栄光のシンボルとして1992年にロングビーチで退役した。それがなぜニューヨークやボルチモアでなく、パールハーバーに繋留されているのだろうか?

 それは言うまでもなく、その舳先にあるアリゾナ・メモリアルにある。1941年12月の真珠湾攻撃時に1000余名の乗員とともに沈み、いまなお海中から重油をもれ続けている戦艦アリゾナが、アメリカの太平洋戦争の犠牲のシンボルなら、1945年9月に艦上で、憎むべきジャップを降伏させ、衆人環視の下で降伏文書に署名させた戦艦ミズーリはアメリカの勝利と栄光のシンボルであり、いまなお海中に残された乗員に「このようにジャップをやつけましたよ、安心してお眠りください」という慰霊のメッセージなのだ。

 私は別にそうしたアメリカの意図を批判しているのではない。これが軍事の政治の常識であって、多くの国がおなじようなモニュメントをもっている。アメリカは終戦後70年近くなって、まだその記憶を忘れない...どころか、リニューアルしている。それが次に出現する新たな敵に備える道なのだ。実は、アメリカ海軍は日本の港に入港するときに、硫黄島陥落や沖縄戦勝利のように、アメリカ軍がジャップを破った日を選んできて、それより早くついた時には、わざわざ沖合いに一泊してからその記念日にあわせて入港している...と昔、外務省の高官から聞いたことがある。

 別にそれを非難しても始まらない。それは所詮、アメリカの意思だ。問題なのは、「アメリカはまだ太平洋戦争を忘れず、記憶し続け、さらにいつかまた日本と敵対する可能性に常に準備している」という現実だ。日本がアメリカと衝突するなんて...とノウテンキな日本人は笑うが、アメリカは真剣なのだ。そう考えると、戦艦ミズーリをわざわざハワイまで持ってきて、あの位置に繋留しておく「呪術的」意味の一端が理解されると想う。

すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

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#アメリカ #ハワイ #tpp #太平洋戦争 #パールハーバー #戦艦ミズーリ

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