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ISISを「イラク過激派」と表現するのはおかしくない?

イラクの反政府勢力ISIS(ISIL)がついにシリア国境の拠点を制圧。これによってISISはイラク内の集団から直接に他国と接する「国家」に変貌した。

そうしたISISを日本の新聞はまだ「イラク過激派」と表現しているが、不思議な話しだ。過激派というと、大学キャンパスの片隅で立看板を張っている学生や、警察に追われてアジトをつぎつぎに移動している孤独な人々を想像してしまうが、このISISは軍隊と行政組織を持ち、モスルでは銀行を襲って数百億円相当の財政を獲得した。そしてついに彼らは「国境」も獲得した。これを日本はなぜ「イラク過激派」と呼ぶのか?

確かにイラクの正統な政府はマリキ政府だろうが、その政府以上のパワーを持ちつつあるISISを「過激派」と呼び続けるのは何だろうか?むろん日本国外務省が認めるのはマリキ政府であり、公式にはその立場を揺るがすことは無い。しかし、メディアは違うはずだ。世界で起こっていることの本質と真実を伝える責務があるはずだ。

その新聞社がいまだに現実に政府を凌駕するような勢力を「過激派」と表現するのは不思議に思えてならない。一つの仮説は、そうした海外情勢を紙面に書く記者が外務省の記者会見での用語に忠実にしたがっている可能性だ。それ以外の表現をしたら、外務省のバッシングを受けると考えるのかも知れない。もしそうだとしたら、情けない話しだと思う。

【参考リンク】イラク過激派、ヨルダン国境も掌握(YOMIURI ONLINE)

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